巡050:松尾峠を越えて伊予へ。40番観自在寺
4月6日。7時半に宿毛のマツヤホテルを発って、歩きの一日目。山麓の村を辿り、山道を登って、9:50松尾峠に到着。ここが国境で、江戸時代の土佐国と伊予宇和島藩の境石が立っている。峠の先は柵の設けられた整備された緩い道。
峠を下って松尾大師。小さな新しいお堂だが、地元の人達が大切にお守りしているようだ。山、里、ミカン畑の錯綜する道の分岐を、へんろ標識を頼りに、一本松まで下ると町場らしくなる。12時にローソンでおむすび弁当を買い、近くの桜の樹陰で昼食。
今春は、日本の東西で一度に桜の開花がやってきたので、昨日は車窓からずっと、満開の桜花を眺めていた。ここでも、あちこちで花が見頃。お弁当の上にも笠の上にも、どんどんと花びらが降ってきて、なにか不思議さを感じた。
札掛から上大道を越える道を経る。山道、里道、林、畑、田植え前の棚田などを縫っていき、僧都川に出る。豊田の旧街道はすっかり寂れた雰囲気。左岸の堤防上の道を下っていくと、子供たちの水遊びの姿。
右岸に橋を渡ると今日の目標、御荘(みしょう)の40番観自在寺、山門が近い。右側の古い銀行の建物には、石板の銘に、「株式會社土豫銀行、貯蓄銀行業務兼営、頭取山泉利重」とある。
山門を潜ると、きれいな境内である。まずは作法通りに参拝、納経をすませる。
今日の泊りは、この観自在寺の宿坊。ただし素泊まりなので、寺の自転車を借りて、少し先の大型スーパー、A-MAXまで食料買い出しに往復。
初日なので、ふくらはぎの筋肉痛や腰の痛みもあったが、まずは無事に歩き通せた。夕食、洗濯も済ませる。部屋で個食というのは物足りないが、大きなお風呂でゆっくりできるのが良い。
・土佐の花びらが 峠をこえてゆく
・この下にずっといたい 花が降る
・弁当の中にも花びら (パ句リ!)
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