巡021:23番薬王寺まで海辺の路をたどる
3月28日(金)。6時半、部屋から居ながらにして港の向こうに上がる朝日を眺める。
朝食後、宿の息子さんの車で平等寺まで20分ほどで送ってもらい、山門前から歩きはじめる。今日は20キロほどで、山側コースもあるが、天気も良いので眺めの良い海側のコースをとる。
里山の風景の中、月夜御水大師には六地蔵が。
由岐と平等寺の間は10キロほど。車で20分の道だが、ゆっくり山あいを歩いて、途中ちょっと迷ったりしたが、3時間ほどで由岐の街に戻りつく。港町は狭くて曲がり道が多い。あちこちに津波注意の表示板。
ここからは、山が海に迫ったリアス式の海岸沿いなので道はくねくねと続く。 岬を越えると田井ノ浜。夏は海水浴客で賑わうのだろう、JRの小さい駅もある。
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つぎの岬を越えると木岐の港。たくさんの漁船である。12時、JR木岐駅の軒下でおむすびの昼食。
関東平野を見慣れた目には、海、浜辺、漁村の風景は物珍しい。
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山座峠への道は遊歩道になっていて、俳句や短歌の記された柱が続く。
えびす浜の奥にも漁港が。
海蝕洞のえびす洞があるという岬から、やっと今日の終点の日和佐の大井浜を望める。手前の崖上の建物は、ホテル白い灯台。
テレビドラマの「ウェルカメ」で有名になった、赤海亀が産卵に上陸するという大井浜には、日和佐うみがめ博物館が建つ。左側の大きいカメさんは電話ボックス。
日和佐はけっこう大きな町である。表通りから橋を渡って門前通りへ。奥の山の中腹には、特異な形に朱色が映える瑜祇塔(ゆぎとう)がにょっきりと立ち上がっている。途中のお接待所でお茶、菓子のお接待をいただき、山門の紀州接待講のテントでは記念手ぬぐいまでいただいた。
今回の区切り打ちの最後である、23番薬王寺(やくおうじ)。 桜の花もちょうど満開を迎える見頃の中、本堂、大師堂を参拝して回る。瑜祇塔の中にも入って、小ぶりだが戒壇巡りもあり、ベランダから眼下に広がる街と海、川の景色を見下ろす。
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今日の途中から同行していたTさんは、高知の実家での法事に帰るために、JR日和佐駅へ。私は最後の今日の宿、博物館の隣の国民宿舎うみがめ荘に引き返す。
設備がちょっと古くなっていて、3階の部屋の外のバルコニーがペタペタ修理だらけ、というのが少し見劣りするが、まあ、畳の部屋で最後の泊りをゆっくりできるのがありがたい。夕食もお魚がふんだんで、ビール+焼酎でのんびりする。
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コメント
とりあえず、阿波一国打ちお疲れ様でした。
たぶん、もう次の事を考えていると思いますが?僕も酔仙さんの
ブログでおおいに刺激を受け、地図を広げてはGWの遍路旅の
計画を練りはじめたところです。
投稿: vagabond-k | 2014年4月 2日 (水) 22時26分
お遍路の季節はやはり春か秋のお彼岸頃でしょう。
次は土佐一国を歩きたいのですが、最初の
最御崎寺まで3日間歩きづめというのが
きついと、先達の皆さんがおっしゃってます。
さて次回も、今回のように順調に歩けるか
どうか。
投稿: 埼玉の酔仙 | 2014年4月 2日 (水) 23時35分