巡018:14番常楽寺から17番井戸寺。徳島眉山観光。
3月25日(火)。7時に名西旅館を出発した。今日は平地を8キロほどで4番を打てる楽な行程。午後は徳島市内まで足を延ばして観光にあてることとする。
14番常楽寺(じょうらくじ)。寺全体の地盤が盛り上がった岩盤の上にあるようだ。入り口に山頭火の碑で、”人生即遍路”と。
本堂前の巨樹に、「あららぎ大師」の名札。幹の股に小さな石像が見える。
途中の道で、中国道観風の装飾のお堂を見かけた。祀られているのは八祖大師と岩船地蔵尊とあるが、奉納者の趣味だろうか。
15番国分寺(こくぶんじ)。阿波の国の国分寺であるから、聖武天皇の勅願所で、菊の御紋も大きい。大師堂は真新しい。
元は広大な境内だったのだろう。近所から移されてきた七重塔心礎もある。
16番観音寺(かんのんじ)。道路に山門とびっしり並んだ石垣が迫る。
すぐ隣は大御和神社。式内社とあるから、ここも古そうだ。このあたりが元の阿波の国の国府の中心地だったのだろう。
17番井戸寺(いどじ)。朱塗りの山門。日限大師とも。
寺名の由来である、大師の井戸もある。大師が錫杖で突くと水が湧きだしてという話は全国に数えきれないほどあるが、大師信仰の母体となった集団について考えるヒントでもあろう。
11時過ぎには今日の予定の4番を打ち終わって、徳島市内に向かう。途中の本願寺という寺の軒を借りてコンビニ弁当の昼食。JR徳島線の蔵本駅からは旧街道と思われる古びた街すじをたどる。
木造三階建ての常盤旅館。こういう宿にも泊まってみたいものだ。
市内に入ると、右手の眉山の中腹に諏訪神社。百段余の急な石段を登ると市街を見下ろすことができる。神紋は二つ鎌。
今日の宿はビジネス旅館近藤。旅館というから畳部屋かと思ったら、全く今風のビジネスホテル。でも家族経営の小さなホテルだったので落ち着いて休めた。
重いザックを置いて市内へ。徳島は空襲で古いものは残っていないとのことなので、ロープウェイで近くの眉山に上る。遠方は霞んでいるが、眼下に吉野川や何本もの川が集まり大橋の向こうは鳴門、紀伊。
(↓クリックしてパノラマ写真)
パゴダ塔やモラエス記念館などを観て回る。
帰りは歩いて眉山を下る。歩く人は少ないので、樹の繁る山道であるが、20分ほどで下りきって、墓地の五輪塔の間を抜け、瑞巌寺 という禅寺に出る。 人はほとんどいないが、桜の花が庭と石塔に散り、鳳翔水という名水が流れて、これはもうけもののスポットである。天狗松という大樹が枯れた後の幹の輪切りが保存されていたが、新しそうな松脂を垂らしているのに驚く。
宿の近くに銭湯があるというので出かける。新町温泉という。刺青のおじさんが二人も入っていたが、風呂は広くてゆっくり温まった。
夕食は食堂で一人だけ。洗濯機で洗った衣類を、乾燥機の空き待ちで篭に入れておいたら、誰かが百円玉を払って乾燥機を動かしておいてくれた。お接待と思ってありがたく受けさせていただく。
夜はテレビで、なんでも鑑定団。こちらではテレビ大阪局で、CMもかなり違っている。
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コメント
徳島市は、30歳過ぎの頃、新居浜市と今治
市との間にある東予市で勤務していた頃に、「阿波踊り」を観に行った切りです。
冷房のない我が三菱ギャランGTOと、当日
飛込んだ安宿に、不満たらたらの同乗者の
奥さんに閉口した事を思い出します。
眉山にも未だ登った事がありませんので、
「阿波人形浄瑠璃」を観に行った時には
是非登ってみたいと思っています。
投稿: yone | 2014年4月 1日 (火) 19時12分
いろいろ寄り道もして、楽しんで歩いている様子がわかります。
ひょっとして、かなり下調べをして出かけているのでしょうか?
僕が初めて行った時は、とてもそんな余裕もなく、遍路道以外に
百段も階段を上るなんて考えたこともありません(笑)
投稿: vagabond-k | 2014年4月 1日 (火) 22時04分
>眉山にも未だ登った事がありませんので・・・
徳島観光としてはお勧めスポットでしょう。
ロープウェイで楽に行けますし。
城跡も、石垣の他に博物館、庭園など、
それなりに見るものもありそうですが
そこまでは足を延ばしていません。
大きなお祭りには宿の確保が最大の問題ですね。
>かなり下調べをして・・・・
いえいえ、事前に読んだ体験記2冊や
ネット記事はあらかた忘れてますから
一番札所で買った黄色の地図が、ほとんど
唯一の便りです。
それも、翌日分を読むのが精いっぱい。
ただ、行程はかなり余裕をもたせているので
いきあたりばったりでも、それなりに
あちこち見て回れました。
山登りと同じで、時間を十分取れば、楽して
景色もゆっくり見られる、というものです。
投稿: 埼玉の酔仙 | 2014年4月 1日 (火) 23時09分