巡016:12番焼山寺の山越え
3月23日(日)。朝7時、Sさんと二人で、「やまさ」のおじさんの車で藤井寺の門前まで送ってもらう。境内の道標から、標高700mの焼山寺(しょうざんじ)まで、12.9キロ、今日の山越えコースを歩きはじめる。
丁目石の石仏も、先の長さを示している。
四国なのに、旧中山道。ココロは、”一日中 山道”(笑。
道はそうきつくはなく、広くてしっかりしているので、ともかく前に歩いていく。9時に最初の休みどころ長戸庵(ちょうどあん)。
雑木や杉檜の繁ったところが多くあまり眺望は無いが、開けたところでは吉野川の景観が広がったりする。
10時半、コース真ん中あたりの柳水庵(りゅうすいあん)。焼山寺から道の草刈りに来ていた方に聞くと、最近までここには老夫婦が住んで宿坊も兼ねていたという。屋内をのぞくときれいに掃除されていて、柱時計も動いていた。山中で静かで日当たりも良く、もったいないことである。
11時50分、標高745mの浄蓮庵(じょうれんあん)の一本杉に着き、持たせてもらったおむすびで昼食。根元に祠と大師像のある、巨大な幹回りと何本もの幹が立ち上がる姿に圧倒される。
休憩後、ここから約300mの標高差を下って、左右内(そうち)の谷間の村。傾斜地のあちこちに人家があるが、人影は少ない。
ここでちょっと道を間違いかけたが、すぐ気が付いてよかった。道標が無くて迷うのではなく、見落として迷うのだと言われたが、そのとおりである。
一度沢まで下りて、また300mを登りかえす。2時過ぎにやっと焼山寺に到着。不動明王や十三仏などの新しい大きい石像が参道に続く。山門をくぐると境内には杉の大樹が多い。
本堂、大師堂、神社が並び、大きな石塔もある。
参拝を済ませて下山。楽な下り道で、途中、満開の梅畑の花と香りを楽しむ。
4時過ぎに今日の宿のすだち館に着く。道のそばに土産物の店、少し下って宿泊の棟がある。洗濯機、乾燥機のあるのがありがたい。
おじいさんの車で6キロほど下流の、神山温泉ホテル四季の里に併設の日帰り温泉に送迎してもらう。ゆっくり汗を流して、湯上がりにはテレビで、大相撲千秋楽での鶴竜初優勝の土俵と、両横綱の取直し戦まで観る。
同宿のもうひとりのSさんと、3人で食後は部屋で飲みながら色々と話をする。
ここの宿はおじいさんとおばあさん二人が家族的な雰囲気でやっていて、外国人の遍路客もよく来るとのこと。色とりどりの納め札や外国紙幣が並んでいて、常連客の人気ぶりがわかる。
無事に山越えを済ませて、今晩はちょっと気持ちよく飲みすぎたかな。
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コメント
その昔、柳水庵は一日3名限定でお遍路を泊めていたようです。
施設に入った老夫婦はご存命なのでしょうか?
ここの五右衛門風呂は有名でした。
>今晩はちょっと気持ちよく飲みすぎたかな
充実した一日を終えて、心地よい疲れとともに呑む。
下戸の僕からすれば羨ましい限りです。
投稿: vagabond-k | 2014年3月31日 (月) 23時38分
愈々御遍路らしくなって来ました。
ところで履物は何ですか、靴、それとも
草鞋?
この前鎌倉へ行った時、巨福呂坂切通しで
修行僧らしい若いぼんさんが道端に座って
いたので見てみると、足の甲に白い絆創膏
がぺたぺたと貼られていました。
投稿: yone | 2014年3月31日 (月) 23時44分
>施設に入った老夫婦は・・・・
作業員の方からは、施設に入られたとだけ
聞きましたが、今はどうされているのか。
山の遍路宿で五右衛門風呂、最高です。
宿の食堂への酒の持ち込みは歓迎されない
のですが、ビールを一本頼んで、持ち込んだ
ワンカップ焼酎を割りながら飲んでいると
安くておいしく酔えます。(>_<)\バキャッ
>ところで履物は何ですか・・・
選択に迷ったのですが、最後は vagabond
さんのお勧めで、メッシュのランニングシューズ
にしましたが、マメもできず軽く歩き続ける
ことができました。感謝々々。
投稿: 埼玉の酔仙 | 2014年4月 1日 (火) 23時28分