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2013年4月15日 (月)

巡011:秩父札所19番竜石寺から歩く

昨13日(土)は、好天に恵まれて秩父の札所を歩いてみた。最初に札所巡りをしたときは、”あと1番、あと2番”と、ついつい番数を稼ぐのに足を速めてしまったが、2度目なのでゆっくりと歩きながら、札所の方たちとお話などもして、また新しい発見や感動があった。

19番竜石寺。苔むした岩盤に彫られた石段。ここもお堂が建てられる前には、一枚岩の岩盤が露出した、古代の巨石信仰の地だったのだろうか。

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本堂の脇の小さなお堂は、三途の川の脱衣婆が本尊で、閻魔様が脇という珍しい組み合わせ。

ところで、本堂の前の大きめの石灯籠に注目を。詳しくは後記。

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秩父橋は、明治18年の最初の橋の橋脚が川の中に保存されているのに、今回気が付いた。昭和6年の2代目の旧秩父橋は3連アーチ式で、今は遊歩道として保存されている。それに斜交して、昭和60年の3代目の新秩父橋は斜張式。3代の橋を目の前に見られるというのは珍しいことである。

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20番岩の上堂。橋のなかった時代は、渡し船で着いて、荒川からお堂までの崖道を登ってきたのだと教えてもらう。お堂は、住職とは別に、内田家が堂守として代々守ってきたそうだ。お堂の後ろの内田家の墓地には立派な五輪塔もある。お堂の天井から広がる笠鉾の花飾りがきれいである。

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今の参道はいわば裏側からお堂まで下っていくのだが、この季節は春の花と新緑が折り重なって、眼を楽しませてくれる。

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枝垂桜、ツツジ、木瓜、モミジ。

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21番観音寺矢の堂へは、車の多い県道沿いを歩く。キャンプ用具などを積んだバイクのグループが次々に走ってゆく。そういうツーリングのコースになっているのだろうか。

ここの石灯籠をみて、あれ、19番で見たのと同じものでは。(驚

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県道の騒音を避けて、22番童子堂への分かれ道。武甲山を背景に、石仏が鎮座している。

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茅葺の山門の中には子供顔のヘタウマ風の仁王様。門の後ろ側の空席に、神仏習合時代には左右大臣様が鎮座していたのだろうか。

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遅めの昼食をゆっくり食べていたら、堂守の方から接待のお茶をいただいた。秩父の人たちにはいつも暖かさを感じる。

ここにも、同じ石灯籠があるのに気付いてびっくり。どこかの墓前のものを分けてあちこちのお寺に奉納したものだろうか。

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帰宅後に、竜石寺の写真を拡大して、「文昭院殿尊前、正徳二壬辰年十月十四日」の銘を手掛かりにググってみたら、なんと六代将軍徳川家宣そのものだったので、びっくり。芝増上寺の霊廟は空襲で焼失したとあるが、焼け残ったものがどういう経緯でここにあるのか。秩父市で解説板などを立ててくれればよいのだが。それともこれは酔仙の大発見なんだろうか。秩父市の教育委員会あたりに尋ねれば、教えてくれるだろうか。

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4/15 追記。秩父市の教育委員会にEメールで照会してみたところ、折り返してお返事をいただいた。『西武が芝増上寺の墓地内にプリンスホテルを建設する際、石灯籠を、一旦、現在の西武ドーム(所沢)の地に集めたそうです。その後、西武が秩父札所や各地の寺院へ建立の希望を募ったといいます。このことから、各札所では、昭和53年頃(午年総開帳)にあわせて、2基ずつ石灯籠を建立したといいます。(蛇足ですが、運搬費・建立費は各札所持ちのだったそうです。)』

なるほど、なるほど。ネットで再検索してみたら、この件を詳しく調査している、伊藤友己氏の「増上寺の石灯籠」というHPが見つかった。興味のある方はどうぞ。→http://members.jcom.home.ne.jp/tom-itou/ 何事にも先達こそあらまほしけれ、を実感した。

本日の札所巡りはこのあたりで早めに切り上げて、秩父市内へ戻る。前回は大回りの道で武の鼻橋を渡ったが、今回はその頭上に斜交している秩父公園橋を渡る。巨大な斜張橋であるが、橋全体が市内側に向かって下り坂になっているのと、歩道部分にたっぷりの幅が取られているのが特徴だろう。ハープ橋という愛称もある。はるか眼の下は、アユ釣りもできる清流である。

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途中、”セビリヤの理髪師”というしゃれた造りのお店もあった。

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秩父神社にもお参りし、名残の枝垂桜を眺めて帰途に就く。

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本日のお土産は、金箔入りの焼酎。

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充実した一日だった。

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コメント

20番岩の上堂の天井から広がる笠鉾
の花飾りが綺麗ですね。

ところで、斜張式とやらの3代目の新秩父橋は、写真には写って無いですよね。

投稿: yone | 2013年4月15日 (月) 16時31分

やはり、花飾りをつけた笠鉾での秩父夜祭りを
観たいものです。

3代目の新秩父橋はこの背後のあたりに位置
しているので、3代並べて撮れるポジションが
ありませんでした。

増上寺の徳川家廟の石灯籠について、秩父市
教育委員会からの丁寧なご教示をいただいて
先ほど追記を載せましたので、ご参照ください。

投稿: 埼玉の酔仙 | 2013年4月15日 (月) 17時22分

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