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2012年12月12日 (水)

本132:「トーマの心臓」(萩尾望都)を読み返す

県道脇のブックオフで、本棚の間をぶらぶらしていたら、「トーマの心臓」I・II巻をみつけた。もちろん以前に読んではいるのだが、新しい大判で付録も付いているので、ちょっと迷ったが買ってしまった。「訪問者」、「11月のギムナジウム」、「湖畔にて」(付録)の併載がお得。初載1974年、今版は2007年。

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「トーマの心臓」では、様々に入り混じり錯綜する話が、流転する因果絵巻のように流れていくさまに、改めて驚かされる。(というか、歳のせいか、前に読んだ筋書きをかなり忘れてしまっているので、新たに読んで感動する、というべきだろう。) 難を言えば、キリスト教的な罪と原罪と救済というテーマは、アニミズム的な酔仙の考え方との間には、若干のずれを感じる。

酔仙的には、「訪問者」のほうが、短編としてストリーとテーマが絞られていて、その分深く読み込めるので、印象的である。誰かが映画化してくれれば、ぜひ観にいきたい。罪を負う男とその息子の流離の姿に、「砂の器」のイメージが重なるようだ。

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そういえば、山羊のトーマは、その後どこへ転生したのだろうか。


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コメント

ああ懐かしいです。
20代はマンガから遠ざかっていて、30代に大人買いして感動したのを思い出します。
特に萩尾望都の作品は絵とセリフとその背景に書かれた文章の組み合わせがとっても
奥行きのある世界を見せてくれて・・・何度も涙ぐんだりしたのだわ。今もアブナいわ。

『訪問者』はハードカバーで持っていました。今は姪に渡してしまったけど。。

『銀の三角』のハードカバーはまだウチにあります。

投稿: ぷうぷう | 2012年12月13日 (木) 18時23分

'70年頃のガロ世代がマンガ世代のはしりでも
あるわけですが、その後のマンガ(コミック)の
変化(進化?退化?)にはついていけません。

ブックオフの棚でも、昔なじみの作家を探して
いるのですが、ほとんどは、今時のよくわからん
コミックです。しかも、一つ当たれば次々に
シリーズ化するものだから、棚を塞いでしまう。

団塊の世代が家で寝転がって読み返せるように
'70年頃の作家を揃えた専用の棚を作ってくれ
ませんかねえ。できれば、昔あった貸本屋さん
なんかが復活してくれれば、もっとうれしい。

投稿: 埼玉の酔仙 | 2012年12月13日 (木) 19時32分

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